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放射性ヨード内用療法:甲状腺がん

放射性ヨード内用療法は何故甲状腺がんに効くのでしょうか






放射性ヨード内用療法は何故甲状腺がんに効くのでしょうか

甲状腺細胞は、のりや昆布などに含まれるヨードを取り込んでホルモンを合成します。乳頭がん濾胞(ろほう)がんなどの甲状腺がんは、正常な甲状腺細胞と似た性質を持ち、通常のヨードと同じように放射性ヨードも取り込みます。
放射性ヨードの入ったカプセルを飲むと、放射性ヨードは取り込まれた甲状腺がんの細胞のみを破壊します。手術で切除しきれなかった甲状腺のまわりのリンパ節転移も、放射性ヨード内用療法で破壊することができます。
甲状腺がんが転移している場合にも、同様に破壊することができます。
イラスト:ヨード制限食・のりイラスト:ヨード制限食・昆布

ただし、放射性ヨード内用療法は手術療法で甲状腺組織をすべて摘出した患者さんが対象となります。甲状腺組織を一部残している場合は十分検討を要します。

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放射性ヨード内用療法は甲状腺がんの治療にどのようなメリットがあるのでしょうか

手術で甲状腺を切除した患者さんにとって、放射性ヨード内用療法は次のようなメリットがあります。
  • 手術で甲状腺を完全に取り除いたつもりでも、多くの患者さんに目に見えないほどの小さな甲状腺組織が残ってしまいます。残った甲状腺組織の中にがん細胞がないとは限りません。放射性ヨード内用療法を行うと、目に見えない甲状腺組織も破壊することができます。
  • 甲状腺がんは、肺やリンパ節などに転移している場合がありますが、転移した甲状腺がんも放射性ヨード内用療法で破壊することができます。
年齢的には、特に40歳未満の方で治療効果が高いといわれています。

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放射性ヨードの分布の仕方


放射性ヨードは甲状腺組織が残っているところに取り込まれます。
また、甲状腺と同じ性質を持つ甲状腺がんが転移しているところにも取り込まれます。


画像提供:東京女子医科大学 放射線科 教授 日下部 きよ子
画像:シンチグラフィ・甲状腺がん

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どのくらい効果がありますか

甲状腺がんの放射性ヨード内用療法は日本でもたくさんの治療経験があり効果が認められていますが、残念ながら詳細なデータは報告されていません。

これはアメリカでの成績です。
甲状腺がんを手術で切除した患者さんの死亡率を30年間調査したところ、手術だけの患者さんの9%が死亡しているのに対し、手術後に放射性ヨード内用療法を行った患者さんの中で死亡したのは3%でした。さらに、手術で目に見えるがんがすべて切除できた患者さんに放射性ヨード内用療法を行った場合には死亡例はありませんでした。

StageII&IIIの患者 1152例 手術後30年追跡調査
再発率 死亡率
摘出手術のみ(内用療法なし) 38% 9%
摘出手術+内用療法 16% 3%
摘出手術(残存甲状腺組織なし)+内用療法 9% 0%
(出典:Mazzaferri EL et al. Am J Med 1994;97:418-428)

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